この先日本はどうなってしまうのだろう。どこへ向かうのだろう。
そう思うと不安になる。為す術がないような無力感におそわれる。
だけど、将来の日本はこうありたい。こういう日本にしたい、と主体的に考えると
気分がいくらかましになる。でもどうやって?と思う。
そこで、「今」に目を向けてみる。
今、この瞬間にも、自らの仕事に情熱を持って取り組んでいるひとがいる。
「今」に集中して全力で仕事をしている。
そこに、未来の日本を作る源があるのではないか。
今日の情熱が明日をつくるのだ。
GRIT JAPANは、日本中にいるそうした情熱を持って仕事に取り組む人々を、
今が、明日が、未来が不安と思っている多くの人たちに伝えることを目的として
立ち上げられました。
GRIT JAPANを橋渡し役にして、熱い情熱を伝播させ、日本中を巻き込んで
とびきり熱い日本にしたい。それにはまず絶やさず継続して、日本の「やり抜く力」を
発信し続けます。
職種は関係ありません。有名無名も無関係。
本当にすばらしいものは埋もれてしまう。
それを掘り出して、そのすばらしい世界を次の世代のために用意する。
永井聡史
GRIT JAPAN 制作者
ちいさな島代表(フォトグラファー、映像制作者、Youtubeプロデューサー、ライター)
Instagram @chiisanashima2018
Facebook @chiisanashima
note https://note.com/chiisanashima/
受賞歴
RICOH GR PHOTO FESTIVAL2022 入賞
INTERNATIONAL WATCH CO. Instagram photo contest 優勝
鶴来市夏祭りフォトコンテスト 優秀賞
自己紹介させていただきます。長文です。
よい映像とは何か
ずっと広告映像を作ることが夢だった。短い時間で表現する広告は、どこか俳句に通じるところを感じてそのリズム感や潔さがぼくには向いていると思った。それで、広告業界に入って広告映像を作る仕事をするようになった。と書くとまるで夢がすぐに実現したみたいだけどそれは違う。でもまあ、それは別のおはなしである。
最初の頃は使命感に燃えていたと言ってもよい。どんな商品でもぼくの表現でときにかっこよく、ときに面白く、ときに素敵に飾ってみせるのだという意気込みは相当のものだったと思う。過剰気味の自信と怖いもの知らずがそれを後押しした。
それから10年くらい経って、おやと思うようになった。仕事に対する違和感はしばらく言葉にならなかったが、ようやくそれを言葉にしたらなんだかすっと気が抜けた。料理に例えるとわかりやすい。そう、ぼくはせっせと美味しいソースを作っていたのである。ここにAという商品とBという商品がある。そこへぼくの魔法のソースをかけるとどちらも美味しくなる。しかしもうどこにもAの個性もBの個性もなくなっていた。
これは違うと気がついた。これは本当の広告ではない。これはいうなれば虚飾である。見回してみると世の中そんなのばかりだった。そしてぼくが作ってきたものもその一部だった。このことに気がついてから、それでクライアントが喜ぶのだからいいじゃないかとは思えなくなってしまった。
本来表現とは、そのものがもつ個性を引き出すものでなければいけない。少なくとも個性を埋没させて「それっぽく」作り上げることではない。ああ、世の中それっぽさだらけだ。自分の作ってきた映像ってなんだろう。だれがみてもプロの映像というのを散々作ってきた挙句、コレジャナインダヨと思ってしまったのは幸なのか不幸なのか。
2018年ぼくは独立してフリーランスになった。広告はもういいやという気分だった。でもその認識は間違っていると数年後になって気がついた。ぼくはやっぱり広告が好きで、気がつくと目につく広告をしげしげと眺めてしまう。広告業界は好きになれないけど広告そのものは好きなのだ。
有機野菜のような映像
少し戻るけど、独立するかまったく違う業界に転職するか悩んでいた時期がある。もう広告も映像もいいやという諦めの気分がだいぶ支配していた。それで悩んだりカウンセリングまで受けたりして、やっぱりもう一度映像をやりたいと思ったのです。でもいままでのように凝ったソースを作る映像にはまったく魅力を感じない。そういう映像を作りたいとは思わない。
ではどんな映像が自分らしい映像と言えるのか。
いつも買っている有機野菜がある。ぼくはこの野菜の作り手に心底惚れていて、というのも一年間食べ続けていたら体調がとてもよくなって風邪を引かなくなったという体験が根底あるからで、その不揃いの野菜たちを眺めていてはたと気がついたのである。そうか。ぼくの作りたい映像とはこの有機野菜のような映像なのだ、と。
そして同時に気がついたのである。ぼくが今までせっせと作ってきた映像は言わばスーパーに並ぶ野菜である。ぴかぴかして、まっすぐで、虫食いのあとひとつなく、揃っている野菜である。さらに言えば、農薬と過剰な肥料によって過保護に育てられた野菜たちである。美味しいソースによって飾り付けられた野菜たちである。一方その有機野菜はまるで反対だ。虫食いで穴ぼこだらけ。形は不揃いでまっすぐのなんてひとつもない。だけど味が濃くて、体に必要な栄養素がたっぷり詰まっていて、ひとつひとつが個性の塊である。これだ、と思った。これがぼくの目指す映像だと突然目の前が開けたような気がしたのである。
撮影対象の個性を一番大事にする。そしてその個性を引き出すための最小限度の塩しか振らないと決めた。素材が生きていればソースなんか必要ないのである。ぼくは有機野菜のような映像を作る、そう決めたのである。
有機野菜のような映像を作るのは簡単ではない。編集で手を入れるのは塩を振るだけである。ということは、撮影がもっとも重要になる。映像制作を撮影と編集に分けると、プロでさえある程度の数は、そして素人ならほぼ100%撮影と編集の比は、1:9になっている。撮影はアナログ技術なので簡単ではないが、編集は昨今ではAIが入ってきていることもあって、プロっぽく飾ることは難しくないからである。ぼくの場合は、その比率が9:1になる。それはぼくがカメラマンだから撮影を優先しているのではなくて、有機野菜のような映像を目指した結果その比率になっただけである。そもそもぼくはカメラマンではなくて演出家である。カメラマンの仕事もする監督である。企画から納品まで携わってきたから、編集を疎かにするなんてことは絶対にない。むしろかつては好きだったくらいなのだから。
写真撮影について
写真は人物、ブツ撮りを行っている。人物は結婚式、七五三、ポートレイト写真があります。遺影用のイエーイな写真も撮ります。ここでもそのひとの個性が生きるような写真撮影を心がけている。一番難しいのはやっぱり子ども相手の七五三である。七歳になるとそうでもないが、三歳五歳は相手の気分次第だ。写真嫌だよモードに入った子を撮影するのはほとんど不可能で、それでお金をもらうのが心苦しいくらいである。いやもちろん頂きますが。そこへいくと大人の撮影など気が楽なものである。金額的に一番安い七五三の撮影が一番大変というのもなんだか矛盾している気もするが世の中案外そういうものだったりしませんか。
ブツ撮りは料理を撮ることが多い。わりと小さいものが得意で時計とか昆虫とかもよく撮影する。料理の撮影は面白い。どういうアングルが一番おいしそうに見えるかを考えながら撮っている。自然光が入る環境ならできるだけ自然光で撮るようにしている。ストロボ撮影は仕方なくであるが、使うときは自然光ぽさを忘れないようにしている。室内の照明に雰囲気があれば多少暗くてもそのまま撮影することもある。結局作り込んだ世界を好まないのは写真も映像も変わらない。塩を振るだけ、を常に意識している。
略歴
最後にぼくの略歴を少しだけ書いておきます。学生時代は電気電子工学科を専攻していたのだがその方面に才能を見いだせなかったことと、映画研究部に出会って映像制作の面白さをしってしまったことでアメリカへ留学します。ボストンにあるエマーソンカレッジの大学院で映像の理論と実践を学び修士課程を終了(Master of Arts)。
帰国してテレビCM制作会社で四年働いたのちに当時の先輩と独立。それから十二年広告業界で広告にまつわる映像制作を行ってきました。テレビCM、インフォマーシャル、プロモーション映像、教育用動画etc
TVCM(全国銀行協会・イシイ食品・インフォメーションディベロプメント等)、インフォマーシャル(協和発酵バイオ・富士フイルム・エーザイ等)、企業プロモーションビデオ(上海万博・日本銀行・ヤマト運輸・キヤノン等)多数制作.
その時代の中でメディアの中心がテレビからWEBに移っていく様をみてきました。VHSがDVDになり、Blu-rayの時代になってもBDが全然普及しないでDVDがしつこく幅を利かせてうんざりさせられたり、そうこうしているうちに結局BDはほとんど過去のものになってファイル納品が当たり前になりました。そのファイル納品も当時はMacでつくったファイルがWindowsで開けないという問題があったりして、今では考えられないようなことが普通に起きていた時代でした。ちょっと寄り道思い出話。
2018年にその先輩と一緒にやっていた会社からさらに独立して一人になりました。それからのことは上に長々と書いた通りです。
クライアントワークにおける映像制作について
広告制作で得た経験と留学時代に学んだことを合わせるといろいろなことが見えてきます。
・よりよい映像表現とはなにか、とか。
・映像に必要なものはなにか、とか。
・映像に不要なものはなにか、とか。
この知見を活かして、オウンドメディアを展開されている企業さまのお手伝いができると考えます。具体的には、
・すでに制作、公開された動画のクオリティチェックや改善提案
・制作プロセスの見直し支援
・個別の制作案件のディレクション代行
などなど。
動画メディアについてお悩みがございましたら、どうぞお気軽にお声がけください。
Youtube制作支援
Youtubeを使って情報発信をしたいけど一人ではやりきれないという方(個人/企業)の制作支援を行っています。具体的には、
・企画立案
・撮影
・編集
・Youtubeチャンネルへのアップロード
・Youtubeチャンネルの管理
です。つまりYoutubeチャンネルを運営するうえで必要なこと全部です。もちろん部分的なことだけでも対応致します。(撮影と編集だけとか、片方だけとか)
いまやプロモーション活動の場としてYoutubeは欠かせないものになっています。ぜひ及び腰になっている方はチャレンジしてください。手取り足取りお手伝い致します。一番大切なことは続けることです。